VPCのアクセス制御(ルートテーブル / SG / NACL)
VPC内通信を制御する3要素(ルートテーブル・セキュリティグループ・ネットワークACL)の役割と違いを整理します。
🔰 初心者向け:VPCのアクセス制御
VPCでは、通信のルート設定やアクセス制御のために、主に以下の3つの仕組みが用意されています。
- ルートテーブル
- セキュリティグループ
- ネットワークACL
1. ルートテーブル
VPC内の通信は、指定されたCIDR表記のアドレスごとに通信ルートを定義する「ルートテーブル」によって制御されます。ルートテーブルはVPC作成時に自動でメインルートテーブルが作成され、必要に応じてカスタムルートテーブルも追加できます。

- 各サブネットは1つのルートテーブルに関連付けが必要
- サブネットが特定のルートテーブルに明示的に関連付けられていない場合、メインルートテーブルが自動的に適用
- 1つのサブネットに複数のルートテーブルは関連付け不可
- 1つのルートテーブルに複数サブネットの関連付けは可能
ルートテーブルの設定例
| 宛先 | ターゲット | |------|------------| | 10.0.0.0/16 | local | | 0.0.0.0/0 | igw-xxxxxxx |
2. セキュリティグループ
セキュリティグループは、Linuxのファイアウォール機能「IPTables」に似た仮想ファイアウォールです。インスタンス単位で関連付け、許可する通信(プロトコル・ポート・送信元/宛先)をルールとして定義します。

- ステートフル(許可した通信の応答は自動的に許可)
- インバウンド・アウトバウンド両方のルールを設定可能
- 複数のセキュリティグループを1つのリソースに関連付け可能
- ルールは「許可」のみ(明示的な拒否は不可)
セキュリティグループの設定例
| タイプ | ポート範囲 | ソース | |--------|------------|--------| | HTTP | TCP/80 | 0.0.0.0/0 | | HTTPS | TCP/443 | 0.0.0.0/0 | | SSH | TCP/22 | 0.0.0.0/0 | | PostgreSQL | TCP/5432 | 10.0.1.0/24 |
3. ネットワークACL
ネットワークACL(Access Control List)は、サブネット単位で関連付けるネットワークレベルのファイアウォールです。受信・送信の両方向の通信をルールで制御します。

- サブネット単位で適用(関連付けたサブネット内の全リソースに適用)
- ステートレス(応答通信も明示的に許可が必要)
- ルールは「許可」と「拒否」両方を設定可能
- セキュリティグループで許可できない特定のクライアントのブロックなどに有効
ネットワークACLの設定例
| タイプ | ポート範囲 | ソース | 許可/拒否 | 方向 | |--------|------------|--------|----------|------| | SSH | TCP/22 | 10.0.0.0/0 | Allow | Inbound | | SSH | TCP/22 | 10.0.0.0/0 | Allow | Outbound | | SSH | TCP/22 | 0.0.0.0/0 | Deny | Inbound | | SSH | TCP/22 | 0.0.0.0/0 | Deny | Outbound |
注意点
- ネットワークACLは応答通信を許可する場合、戻り宛先IPアドレスとポートの指定が必要(ネットワークACLはステートレス)
- セキュリティグループは「許可」のみ、ネットワークACLは「許可」と「拒否」両方設定可能
- 特定のクライアントのアクセスをブロックしたい場合はネットワークACLを利用
重要ポイント
- ▸ルートテーブルは宛先ごとの経路制御
- ▸セキュリティグループはインスタンス単位のステートフルFW
- ▸NACLはサブネット単位のステートレスFW
- ▸SGはAllowのみ、NACLはAllow/Deny両方
- ▸関連付けの単位(サブネット/リソース)を押さえる
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